ALOS-2 LバンドSARを継続的かつ高精度の軌道制御のもとで10年間にわたり継続運用し観測データを取得することで、国内外の自然災害発生時には、迅速かつ広範囲な被害状況の情報を提供し、被害の削減に貢献
減災に必要となる災害状況把握のタイムリーな実施
気候変動に伴う災害の激震化および人口減少が進む中、悪天候、夜間などの状況において自然災害発生時の状況把握が困難なケースが増えています。このため、被害を軽減するための効率的かつタイムリーな情報把握が必要となっています。
陸域観測技術衛星2号(だいち2号)による災害状況把握の効率化
ALOS-2 LバンドSARを継続的かつ高精度の軌道制御のもとで12年間にわたり継続運用し観測データを取得することで、国内外の自然災害発生時には、迅速かつ広範囲な被害状況の情報を提供し、救援および復旧活動などの災害活動が効果的に行われ、被害の削減に貢献しています。また、平時においても、これらのデータをユーザ機関に提供することで、干渉SARによる地殻変動の高頻度かつ日本全土の把握を行うことが可能となり、効率的なインフラ監視などへの利用が進められています。
(赤いところが浸水域としてALOS-2(2024年10月22日の観測データ)を活用し自動判定された場所)
(ユーザが使いやすいように衛星データから抽出した浸水域と思われる地域を地図投影したもの)
この取り組みを通じて貢献可能なSDGsの目標
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干渉SARによる地殻変動の高頻度かつ日本全土の把握を行うことが可能となり、効率的なインフラ監視などへの利用が進められています。災害においては年間120回以上の国内外の緊急観測に対応しています(ターゲット11.3)。
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救援および復旧活動などの災害活動が効果的に行われ、被害の削減に貢献しています(ターゲット11.5)。