プラネタリーディフェンス(天体の地球衝突という究極の自然災害から人類を守る活動)への貢献

天体の地球衝突は究極の自然災害

小惑星や彗星などの太陽系小天体が地球に衝突すると、非常に大きな災害となります。大きさが数十メートルの天体でも、地球に衝突すれば地域的に大きな災害となります。そのような天体の衝突頻度は100年から200年に1回と言われています。

天体の地球衝突は、天体を発見して正確な軌道推定を行うと、数十年先まで非常に正確に予測できます。まずは、地球に接近しうる天体を発見して追跡観測を行うことが重要です。

天体の地球衝突回避のためには、衝突してくる天体の物理的性質を知ること、そして衝突回避方法や回避できない場合には被害を最小化する方法を検討することが重要になります。

はやぶさ2拡張ミッションで、プラネタリーディフェンスのための技術とデータを取得

「はやぶさ2」は、小惑星2001 CC21の近接高速フライバイ観測を行います。探査機を正確な軌道でフライバイさせる技術を取得することは、探査機を小天体に衝突させてその天体の軌道を変更する技術に繋がります。

「はやぶさ2」は小惑星1998 KY26に到着して探査を行います。この小惑星は大きさが30m程度と推定されており、このような天体が地球に100〜200年に1度地球に衝突すると推定されています。その物理的性質を把握しておくことがプラネタリーディフェンスにとって重要です。

はやぶさ2による小惑星2001 CC21のフライバイ探査の想像図
はやぶさ2による小惑星1998 KY26のランデブー探査の想像図

この取り組みを通じて貢献可能なSDGsの目標

  • ・深宇宙探査機に関する技術を向上させることにより、宇宙開発の持続的な発展に貢献します。
  • ・天体の地球衝突という究極の自然災害に対して、衝突回避の技術開発や衝突してくる天体の物理的性質の解明を行うことで、災害回避に貢献します。
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