地球観測衛星データを作物生育監視に活用し、食糧の安定供給に貢献

農作物の生育状況は私達の生活に影響

農作物は、異常気象や天候不良により生育、収穫状況が減少したり、好天が続くことで収穫量が増加することがあります。これにより需要と供給のバランスが崩れると、食料価格が大幅に変動したり、食料が不足してしまうなどの恐れがあります。日本は、食料の6割以上を海外に依存しており、適切な食料輸入のための情報は欠かせません。
世界の農作物の生産状況を正確に把握できれば、食料価格の極端な変動に歯止めをかけたり、農業市場の適正化や食料の安定供給に貢献することが可能です。

地球観測衛星で世界の農業の状況や、農業に必要な気象情報を観測

JAXAでは、地球観測衛星により観測した作物の作付状況や、作物の生育に大きく影響を与える降水量、日射量、温度などの農業気象情報を関係機関に提供しています。世界の農作物の生産状況を適切に把握することで、食糧価格の極端な変動を防いだり、農場市場の適正化や食料の安定供給等に貢献します。
JASMIN:GCOM-WやGPM主衛星などを利用して観測された、アジア地域における農業気象情報を提供するサイトです。
JASMAI:海外の主要穀物生産地帯における穀物・農作物の生育に関わる情報を地図やグラフ形式で提供するもので、JAXAの成果を活用し、農林水産省が運用しています。

JASMIN
JASMINイメージ

この取り組みを通じて貢献可能なSDGsの目標

  • ・農林水産省による農業気象情報衛星モニタリングシステム(JASMAI)への観測データ提供を通じて、気候変動に対する適応能力の向上や、食市場の透明化による食料価格の乱高下の歯止めに貢献、ALOS-2データ等の提供により作付け状況把握に貢献します。
    ・農水省の農業気象情報衛星モニタリングシステム(JASMAI)への観測データ提供や技術支援、アジアの水稲作柄把握のための農業気象情報提供システム(JASMIN)の運用を通じて、気候変動に対する適応能力の向上や、食市場の透明化による食料価格の乱高下の軽減に貢献します。
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